ParamneSia

旅とか本とか、そんな記憶

Italy(9):ヴェネツィア→ミラノ

 いよいよヴェネツィアとはお別れ。朝食を食べてパッキング。10:30にロビーに集合してチェックアウト。帰国はミラノのマルペンサ空港出発なので、まずは列車でミラノへ戻る。

 ミラノでの宿は、最初のホテルと同じ「Hotel Windsor Milano」。今回はK氏もこのホテルに宿泊する。わたしたちは3泊しただけなんだけど、戻ってくると「ただいま」というか、戻ってきたなという気分になる。
 あとは帰るだけなので、取材も何もない。街をぶらぶらして自分のお土産探しをするも、着々と疲労が積み重なっているのを感じる。明日の飛行機は昼便なので早起きしなくてもいいけれど、お父さん役とも言えるM氏が帰ってしまったので、なんだか心もとない。「イタリア最後の夜だし、ぱーっとおいしいものでも食べに行きましょうか!」という気持ちにもならない。こってりしたものはずっと食べてるし、さっぱりした食事がしたい。ホテルの近所にスーパーがあったことを思い出し、「スーパーのデリで食材を買って、部屋で食べませんか?」とふたりに提案。「それはいいじゃないか」と賛成してもらえ、いそいそとスーパーへ向かう。
 観光地や文化施設もいいけれど、地元の人たちが普段使っているローカルな場所をのぞくと、日本と海外の違いを垣間見ることができて楽しい。スーパーも日本と勝手が違うので、買い物するだけでも楽しく感じる。見慣れない調味料を眺めるのも面白いし、やたらそろってるパスタに感心してみたり、量り売りの野菜を買うのに悩んでみたりと、スーパーの買い物がとても楽しい。レジはベルトコンベア式になっていて、カゴに入れた商品を自分で出して並べていく。たかがそれだけのことなんだけど、日本と勝手が違うのでとても新鮮に感じる。
 ビールとワインも買って、ホテルへ戻る。わたしの部屋にふたりを招待して、ささやかだけど、楽しい晩餐。野菜もたっぷり食べられたし、最終日じゃなくてもっと前にこういう食事をしていてもよかったねと笑いあう。
 明日はとうとう帰国日。和やかな気持ちで、ゆっくり眠る。