ParamneSia

旅とか本とか、そんな記憶

夢日記2002年以降

◇06/02
 新店がオープンした。
 店の名前は「SUNNYSIDEUP」。今度はランチも食べれる店にするという。知っている人が店にいなかったら入ってみようかなと前を通ると、かなり混雑しているようだ。座る場所が見つからないので家に戻ろうとすると、店の壁に貼られた紙に気がついた。「祝・ご結婚。5/20にayaさんが結婚されます」という文字を見つけて驚愕。そうだ、わたし、結婚するんだった。
 家に戻り、SUNNYに張り紙が貼られていたことを母親に告げる。「そういう時は毅然として訴えなきゃね」と言う。っていうか、あんまり店の人に知られたくないんですけど…と思う。

 実はこの結婚、親が勝手に決めたものである。まぁいいかと思って納得したのはいいが、そういえば、自分が誰と結婚することになったのか知らない。「それはさておき、わたし誰と結婚するの?」と尋ねると、「まぁいいじゃない」と教えてくれない。「結婚するのはいいんだけど、生理的に嫌いな人だったら困るからどんな人か教えて欲しいんだけど」と、親を説得しようとしている。

 

◇6/1
 『ここはグリーンウッド』の忍、蓮川がいる。
 白い服を着たリーゼント風の男も一緒に歩いている。道沿いに、銭湯があった。彼らの知り合いが掃除をしていたらしく、大きく開いた窓から話しかけている。銭湯に入ると、そこは銭湯というよりも、プールのような感じ。湯船?に入ると、中にいろんな魚が泳いでいた。その中に、雷魚のような白と黒の模様が付いた、豚のような大きさの魚がいた。近づくと危ないので、遠巻きにしているが、いきなりこちらにやってきた。湯船の端には近づけないはずなので、急いで泳いで逃げようとするが、対流が起きているのか早く泳げない。魚の腹があたっているのか、足にぶよぶよとした柔らかな感触がする。逃げなくちゃ。瞬間的に感じる。足をくわえて引きずられそうになるのを逃げながら、湯船の端まで泳ごうとしている。

 

◇5/31
 いつも一緒に仕事をしているライターのS氏が近くにいる。
 競馬場にいる人が赤ペンを耳にかけているように、蛍光の黄色いマーカーを耳にかけている。この間お願いしたインタビューのゲラを手にしている。「ねぇねぇ、さらに追加の赤字を入れたいんだけど」と言うので、どこに入れたいのかを聞くと、本文にやたら「………」を入れたいという。思わずアホかと憤る。「だからね、そんなとこに、そんなもの入れたって冗長になるだけだし、意味ないでしょ。やめましょうよ。原稿台無しになっちゃうよ!」と、諭す。懇々と説明すると「うん、わかった」と引いてくれてほっと一息。
 あと、かなりバイオレンスな夢も別に見た。何かの陰謀に巻き込まれて、仕方なく人を殺す夢。長めのボブカットの細い中年女性の首をタオルで絞め殺そうとしていた。しかし、なかなか死なないので、なんどもタオルで絞めている。女性が抵抗をやめて意識を失ったので、慌ててその場から逃げる。結局その人が本当に死んだのかどうかを確認していないのだが、確認しに戻るのも怖いのでどうしようと悶々としている。

 

◇5/20
 スーパーにいる。
 料理を作ってあげるという約束をしていたため、材料の買い出しをしている。玉姫酢があるので、せっかくだからそれを使ったメニューにしたいなと考える。キュウリとタコの酢の物が食べたくなって、タコを買うために魚売り場へ。棚に並んでいるタコは、ミョウガぐらいの大きさのものが2本で600円以上する。パッケージに書いてある商品名は“タコのぶつ切り”とある。「随分高いなぁ」と思いながらも、どれもこれもそのぐらいの値段なのでカゴに入れる。近くの棚に並んでいる、パックに入った刻みキュウリに手が伸びるが、「薬味ネギじゃないんだから、自分で切ろう」と思い直す。キュウリを1本買ってレジへ。

 

◇12/09
 なぜか祖母が昔住んでいた団地の5階に住んでいる。
 朝、目が覚めてお風呂に入り、歯を磨く。洗面台が低くて、使いにくい。頭をぶつけそうになりながら、腰をかがめて歯を磨く。
 気がつけば、体育の授業が始まる1時間前だった。着替えるのに10分をみておかなきゃならないので、50分で中学校まで行かなくてはならない。最寄り駅まで徒歩10分。そこから電車に乗って15分で着くから、早く家を出ればなんとか間に合う(この移動距離なら、絶対高校に行くつもりだ)。
 しかし、一緒に行く姉の用意がまだで、なかなか家を出発できない。父親に車で送ってもらえばいいのだが、そういうことをしてくれない父だ。姉を待ってイライラしながら、時間が過ぎる。
 どうにもこうにも、そのまま歩いて駅まで行ったんじゃ、間に合う時間じゃなくなってきた。この授業を落とすと卒業ができない。しかも、サボりまくっていたので、この授業は絶対出ないとヤバイ。しかも、体育の先生が嫌いなので、遅刻していって、不必要に話す時間が増えることも避けたい。
 悩んでいると、同級生のI君とT君が車に乗ってやってくるのが見えた。ちょうどいいので乗せてもらう。助手席にわたし、運転席にI君とT君のふたりが乗り、後部座席には姉と、なぜか母親が。「あのさー、中学まで行って欲しいんだけど、マジ時間ないから急いで欲しいんだけど」とぞんざいに言う。「171号線、今の時間は混んでるから、間に合うかどうか微妙やで」と言われてイライラ。授業の開始まであと15分となったとき、突然自分が高校生であることに気付く。「ごめん、っていうか、わたし高校生じゃん。なんで中学の授業に出なきゃなんないのよ」とげらげら笑い出してしまう。自分を中学生だと思い込んでるとは、なんてアホなんだ、わたし。
 中学に行く必要もないので、車を降ろしてもらう。場所はなぜか如是の辺。時間も空いたことだし、彼氏の店になんか飲みに行こうかなと思っている。

 

◇03/19
 実家の2階。
 洗面台に何か黒くて長細い物が乗っているのが見えた。なんだろうと思ってよく見ると、それはイタチの死骸。死んでから結構時間が経ったらしく、固く冷えている。また窓を母親が閉め忘れたんだ、と舌打ちする。
 ベッドルームに入ると、窓は閉まっているが、鍵が空いていた。ベランダには虎のような、ヒョウのような動物のつがいがこっちを伺うようにしてうろうろしている。いつの頃からか我が家のベランダに住み着いた彼らは、鍵が空いていると、器用にもドアを開けて部屋に入ってくるのだ。よく見ると、雌の目が、黒目がなく、白目にあたる部分が黄金色に輝いて、凄惨なオーラを醸し出している。

 

◇02/10
 修学旅行のような感じで、団体旅行をしている。
 メンバーは友達、仕事仲間、高校の同級生、アラブ系外国人など雑多。着いた場所はどうやら静岡らしい。中華街が有名で、入る店、通る街並みはよくテレビや雑誌で紹介されている場所。Rが「ここ昨日の番組で紹介されてたよね!」と、飛び跳ねそうなテンションで話しかけてくる。
 夜になると雨が降ってきた。宿に帰るためにはタクシーに乗らなければならないが、タクシー乗り場はすごく混んでいる。タクシー乗り場のように決められた場所はなく、なんとなくタクシーが集まってくる。それを早い者順で捕まえるというような感じ。なんとか1台捕まえて、友達とアラブ系外国人と一緒に乗り込む。
 宿の玄関前で、カメラマンが座り込んでいる。「どーしたんですか?Oさんも一緒に来てたんですか?」と話しかけると、手相を見てあげるから座れと言われる。玄関前に座り込みながら、わたしの両手を熱心に眺めて「これが生命線で、これが乙女座線だから…」と解説をしてくれる。「乙女座線とはなんだろう?」と思いながら話を聞いていると、「ayaさんこれ…」とMさんが携帯を差し出した。携帯が壊れたので困っていたら、Mさんが機種変更をしておいてくれたようだ。お礼をいってその携帯を見ると、最新機種なのだがやたらと馬鹿デカイ。いつも持っている鞄が小さいので、これじゃあ入らないなぁと言うと、Mさんはものすごく悲しそうな顔をした。「ごめんごめん。機種変してくれてありがとう。でも、やっぱり大きいや。今言えば多分替えてもらえるから一緒に店に行こう」と言って、宿を出て携帯ショップへ向かう。
 Mさんのナビに着いて行くと、メインストリートから少し離れた路地にある白いビルだった。“珊瑚の館”という看板がかかっている。インターフォンを押してドアを開けてもらい2階に上がる。再機種変したいと言うと、店長らしき髪の長い女性が出てきた。再機種変更はできるが、受付が20時で終了していること、明日は火曜日なので定休日だから受け付けられないということを告げられる。静岡にいるのは明日の昼までなので、これじゃあ間に合わない。こちらの事情を説明すると、とりあえず奥で話しましょうと別の部屋に通される。
 病院の受付のような、保健室のような白い部屋。右手が肘下のない女性が焙じ茶をわざわざ煎って淹れてくれた。

 

◇12/05
 カフェに行く。
 公園の近くにある、奥行きのある店。入口そばの丸テーブルに座っている人が履いているサンダルに見覚えがある。BIRKENSTOCKの白いサンダル。多分A嬢だろうと思いながらも、確信が持てず、脇を通り抜けてカウンターに座る。カウンターの奥には“さいとう・たかを”がかけてそうなサングラスをかけているマスターがいる。なんだかこそこそ身を隠している風なので、声をかけずに、N氏に話しかける。「ねぇねぇ、なんでマスターはあんな眼鏡かけてんの?」N氏曰く、今日は目の調子が悪いので、コンタクトがつけられないらしい。しかも、眼鏡じゃなくサングラスだから、視界が悪くてよく見えないのだと。
 カウンターの上には新聞が載っていて、そこにはカフェの取材記事が載っていた。短い特集コラムが載っているので、誰が書いたのかを尋ねると「本当は俺が書く予定だったんだけど、休んでいる間にバイトの子が書いちゃったんだ」とのこと。ふうん、と思って読んでいると、お金を払いにA嬢がカウンターの近くにやってきた。やっぱりA嬢なので「やっぱりそのサンダルはあなただったのね!」と話しかける。

 

◇08/25
 わたしは数人のチームに所属している。
 何か地球規模の大いなる使命のために、日々戦っているチームの一員なのだ。しかし、その戦いも苦戦を強いられていて、新しい力を得るために、全員が一度死ななくてはいけなくなった。死ぬといっても、甦りのための死であるので、あくまでも一時的なもの。それをわかっているので、チームの仲間たちも、死を恐れずに、死んでいく。
 死ぬといってもある種のルールに則って死ななくてはならない。そのルールとは、「全員違う方法で死を選ぶこと」。そして、わたしが選んだ死に方は、花火によって死ぬというもの。道路に花火を敷き詰めて、灯油を被って、火をつける。マッチを擦って放り投げるが、自分に火がまわってくるまでに少し時間がある。火が次第に近づいてくる音に紛れて、「かわいそうに」という誰かわからないが女の声が聞こえた。びくっとするような熱さに、一瞬気が遠くなる。
 ふと気がつくと、あたりは静寂。熱さも感じない。目を閉じたまま、目を開けるタイミングを計る。というのも、甦りが完全に行われるまでは、決して目を開けてはいけないからだ。それを破って途中で目を開けると、不完全なまま甦ることになる。顔が崩れているかもしれない。腕がないかもしれない。そもそも、甦りなんか出来ないのかもしれない。網膜に映る不吉なイメージや、不安と戦いながら、目を閉じ続ける。本当はもう少し目を閉じていたほうがいいのだが、耐え切れず、恐る恐る目を開ける。空が見える。少しほっとして、鏡に自分の姿を映してみる。どこも異常はない。手足も自由に動く。少し、動きが軽く感じられるほどだ。しかし、胸を見てぎょっとする。そこに見つけたのは、碁石ぐらいの黒いふたつの石。それは甦りの印であり、他の仲間たちの胸にもあった。どうやら、それは力を持つ石らしく、胸から落ちてしまったら、もう一度同じ方法を取り甦らなくてはいけないらしい。つまり、生き続けるためには何度も死ななくてはいけないし、任務のためには死ぬことを選ぶことが出来ないのだ。一度死んで甦ったものは、その循環を永遠に続けなくてはいけないのだ。終わることのない永劫回帰。そして、また、戦いの場に向かう。

 

◇08/23
 朝からずっと不安だった。虫の知らせというものだろうか?嫌な予感がする。
 田舎の百貨店のようなところで、予感が確信に変わる。早く行かなきゃ、と思って、10階から階段を駆け降りて、1階のフロアに下りる。彼の家に向かって走っている途中で、携帯が鳴る。友達が低い声で告げる。「彼が死んだ」と。とりあえず急いで彼の家に向かう。玄関に入ると、告別式の受付が始まっていて、芳名帳に名前を書こうと受付に並ぶと、対応してくれたのはKちゃんだった。彼が差し出す大学ノートに名前を書こうとするが、インクが出ないのか、かすれてうまく綴れない。何回か試し書きをして、オレンジ色のペンでなんとか名前を書くことができた。「あちらの列の最後尾にお並びください」と言われ、列に連なっていると、なぜかHMVの中を通り抜けて、中庭の方に行くことが出来た。銀色の棺が見える。泣きそうな気持ちで、それを見つめている。